シロアリ
日本には多くの種類のシロアリが生息していますが、家屋に被害を及ぼす種類は限られています。その中でもヤマトシロアリとイエシロアリの被害が多く報告されています。
シロアリの種類
・ヤマトシロアリ
元々は東南アジアなどに生息していましたが、近年国内でも確認されています。大きさは1.5cmほど、体に赤い模様が入っているため判別しやすいシロアリです。あまり攻撃性がなくおとなしいですが、噛まれると激しい痛みがありますので早めに病院に行く必要があります。
・イエシロアリ
床下や土の中で大きな巣を作ります。そこを拠点に様々な場所へ侵入するため、巣ごと探して駆除することが必要です。
シロアリの主な駆除方法
・バリア工法
被害が発生している箇所に直接薬剤を吹きつけて駆除する工法です。一般的に広く用いられています。
・ベイト工法
アレルギー体質の方やお子様のおられるご家庭におすすめの方法です。お庭などに餌となる木が入ったディフェンダーを埋めることで、地中のシロアリをおびき寄せます。餌を食べ始めたところで駆除剤を投入、それを食べたシロアリを介して巣ごと根絶する環境にやさしい工法です。
シロアリの見分け方
シロアリとアリは次の点で簡単に見分けられます。
触角:アリの触角は「く」の字状をしていますが、シロアリの触角は真珠のネックレスのように数珠状をしています。
翅:アリの翅は前翅が後翅より大きいのに対して、シロアリの翅は4枚ともほぼ同じ大きさ・同じ形をしています。
腰:アリは腰の部分が細くくびれていますが、シロアリはくびれはなく寸胴です。
ハチ
ハチの種類
・スズメバチ
軒下や屋根裏など家のいたるところに巣をつくり、攻撃性も強いため巣に近づいただけで襲われる可能性があります。
・アシナガバチ
軒下、木の枝など風通しのよいところに巣をつくります。スズメバチほど攻撃性は強くありませんが、急に刺激を与えると刺されることがあります。
・ミツバチ
屋根裏や樹木の空洞などの閉鎖空間に巣をつくります。刺激を与えなければ攻撃はされませんが、そのままにしておくのは危険です。
ハチの主な駆除方法
駆除用の防護服を着用し、ハチの活動が比較的穏やかな夕方から夜間に行います。
離れた位置から巣全体に対して薬剤を噴霧し、中から出てこようとしたハチも完全に駆除します。その後、巣の中から音が聞こえなくなったら長い棒などで巣を袋の中に叩き落とし、密封して撤去は完了です。
ゴキブリ
家では絶対に見たくないゴキブリ。不快な見た目はもちろんのこと、病原菌をばらまいたりアレルギーの原因になるため一刻も早く退治したい害虫です。
ゴキブリの種類
・クロゴキブリ
最も多く見かける種類です。黒褐色で成虫は3~4㎝ほどの大きさで、一生のうちに15~20回産卵します。
・ヤマトゴキブリ
日本に元々生息する種類です。クロゴキブリより一回り小さく、郊外で多く見かけます。
・ワモンゴキブリ
クロゴキブリよりも一回り大きく、日本の屋内で見かける最大の大きさです。もともとは九州や沖縄などの温かい地域に生息していましたが、温暖化などの影響により全国でみられるようになりました。
ゴキブリの主な駆除方法
プロの業者が行う駆除方法も、「毒エサ」「くん製剤」「液体」など家庭で行う方法と大きな違いはありません。しかし、プロ用の効力の強い薬剤を使用するため高い効果が期待できます。
アリ
アリの種類
・クロアリ
ミミズや虫の死骸を食べる雑食性、植物や溶けた砂糖などの蜜を好む吸蜜性の2種類がいます。香りにつられて屋内に侵入したり人に噛みついたりすることがあるため、小さいからといってそのままにしておくのはあまりおすすめできません。
・雑食性のアリ
トビイロシワアリ/イエヒメアリ/オオズアリなど
・吸蜜性のアリ
アミメアリ/トビイロケアリ
アリの主な駆除方法
地上で見かけるアリは働きアリですので、退治しても巣からどんどん新しいものが出てきます。そのため、液体の殺虫剤などを巣に直接散布したり、巣の周辺に毒餌を置いて巣ごと駆除する方法をとっています。
ムカデ
ムカデは肉食のため、屋内の害虫を捕食してくれます。しかし攻撃性が強く、触れると人間も噛まれてしまうため早急な対処が必要です。
ムカデの種類
・トビズムカデ
日本で見られる最大のムカデで、大きいものは20cmほどにもなります。
・アオズムカデ
大きさは10cmほどですが、大変強力な毒を持っているため注意が必要です。
・アカズムカデ
上の2種より小型ですが、足が長く気持ち悪い見た目をしています。
ムカデの主な駆除方法
ムカデは湿気を好み、小さな隙間からでも簡単に屋内に侵入します。ムカデの通り道に効果的な薬剤を散布したり、煙でお部屋をまるごと殺虫してくれるくん煙剤やくん蒸剤を使用して駆除を行います。
ヤスデ
肉食のムカデとよく似ていますが、ヤスデは落ち葉などの菌類を食べるため人間を噛むことはありません。しかし、集団発生して不快な臭いを放つため、なるべく駆除したい害虫です。
ヤスデの主な駆除方法
ヤスデは湿気を好み、小さな隙間からでも簡単に屋内に侵入します。ヤスデの通り道に効果的な薬剤を散布したり、煙でお部屋をまるごと殺虫してくれるくん煙剤やくん蒸剤を使用して駆除を行います。しかし自然界にとっては土壌を良くしてくれる益虫であるため、駆除はなるべく室内や建物周辺のみにしておくのがおすすめです。
シラミ
トコジラミは別名ナンキンムシとも呼ばれ、日中はマットレスなど寝具の隙間や畳などに隠れています。夜になるとでてきて、人間や動物の血を好んで吸血します。
また、吸血した血の大部分は糞として排出されるためベッドなどに黒い点が残るのです。
吸血された後の痒みはもちろんのこと、繁殖力も大変強いため見つけたら早急な対処が必要です
シラミの主な駆除方法
駆除する場所や規模によって、殺虫剤の散布、高温スチーム処理、吸引などの方法を組み合わせて行います。また、スーパーナンキンムシと呼ばれる殺虫剤に耐性をもった個体がいるため注意が必要です。
ノミ
ネコやイヌなどのペットに寄生し、人も吸血します。吸血されると痒みや炎症を起こし、雑菌にも感染しやすくなってしまいます。
ジャンプ力が非常に優れており、体の大きさの約100~200倍も跳ねることができます。
ノミの主な駆除方法
小さいため、素人では駆除が難しい場合がほとんど。主に殺虫剤の散布やペットにお薬を与えるなどの対策が有効です。しかし繁殖力も強いため、早めにプロに依頼することがおすすめです。
クモ
クモは農作物害虫などを食べるため、自然界では益虫とされています。しかし、一部のクモは毒を持っておりそのままにしておくのは大変危険です。
クモの種類
・セアカコケグモ(有毒)
元々は東南アジアなどに生息していましたが、近年国内でも確認されています。大きさは1.5cmほどで、体に赤い模様が入っているため判別しやすいクモです。あまり攻撃性がなくおとなしいですが、噛まれると激しい痛みがありますので早めに病院に行く必要があります。
・ハエトリクモ
巣を張らずに徘徊して獲物を探すため、日常的に見かけるクモです。1cmほどの大きさで、その名の通りハエなどを餌としています。
クモの主な駆除方法
殺虫剤などを散布する方法が中心となります。巣の除去はもちろん、屋内に発生した場合はエサとなる虫を発生させないよう掃除をしっかり行うことも大切です。
その他の害虫
その他の害虫の種類
・チョウバエ
体長4~5mmほどで、浴室や台所などの水回りに発生するコバエです。石けんカスや皮脂などをエサにするため、駆除とあわせて発生源を清潔に保つことも大切です。
・ハエ
チョウバエより大きく、食品以外にも糞なども好むため大腸菌やサルモネラ菌など様々な病原菌を媒介します。そのため、早めに駆除する必要があります。
・毛虫
クロゴキブリよりも一回り大きく、日本の屋内で見かける最大の大きさです。もともとは九州や沖縄などの温かい地域に生息していましたが、温暖化などの影響により全国でみられるようになりました。
その他の害虫の主な駆除方法
駆除する害虫によって殺虫剤や毒エサなど最適な方法を選び作業を行います。